「過食嘔吐って、食べても吐くから太らない最強の手段!」
なんて思っている方。
それは一時的なもので、本当は全くそうじゃないんです。
私も昔は太りたくなくて、食べたら食べた分吐いていました。
そのため、体重はたしかに落ちていきました。
でも、人によっては過食嘔吐をしていても太っていく場合もあります。
吐いているのに、なぜでしょう?
この記事では、過食嘔吐をしていても太る理由をお伝えします。
また、私が過食嘔吐をしていた頃を振り返って、「こんなことしておけばよかった」とか「これはしていてよかった」と思ったこと、今苦しんでいるあなたに試してみてほしいことも一緒にお伝えします。
もしも効果があったらラッキー♪なくらいで、期待しすぎず、気が向いたら試してみてください(笑)
Contents
嘔吐していても太るって本当?
過食嘔吐は、大量に食べてそれを吐き出す行為です。
そのまま吐く人もいれば、指を口の中に突っ込んで吐いたり、チューブを使って吐くという人もいます。
共通していることは、”食べたものを体の中に溜めておきたくない”ということですよね。
その理由としては、”太りたくない”というのがほとんど。
だから、食べるけれど全部吐き出してリセットしようとしているんです。
しかし、嘔吐していても太る場合もあります。
太る原因は?
よく言われる原因は、「吐き残し」です。
いくら吐いてスッキリしたと思っても、実はお腹の中にはまだ食べ物が残っている場合もあります。
その残った食べ物によって血糖値が急上昇!
すると、血糖値を下げようとインスリンというホルモンが分泌されます。
このインスリンが分泌されると、血糖値を下げようとしている過程で、血中の糖分を脂肪に変えて体の中に蓄えようと働きます。
普通に食事をしていれば、血糖値は緩やかに上昇するので、インスリンが大量に分泌されることはありません。
しかし、空腹時などに糖質の高いお菓子やご飯、パンなどを食べてしまうとインスリンがいっぱい分泌されてしまって、脂肪に蓄積されるようになってしまうんですね。
過食嘔吐後のお腹の中に残っている少しの食べ物からも、ちょっとだけでもエネルギーを確保しよう!ということで、インスリンが大量に分泌され、脂肪になってしまうそうです。
これが、吐いていても太る原因と言われています。
過食嘔吐をしていたわたしは実際に太ったか?
私は26歳から約5年間ほど、毎日過食嘔吐をしていました。
その頃の私の食生活はこんな感じでした。
●朝ご飯→食べないと心配されるので、一応食べるけどこっそり吐く
●昼ご飯→小さいおにぎり2個(2個でコンビニのおにぎり1個くらい)
●夜ご飯→最初は他の人といたって普通な感じで食事(アルコールも)。まず一度吐く。
その後、自分の部屋に行き、飲みながら買いだめしてあるカップラーメンやおにぎりを食べて二度目の嘔吐。
トイレに行ったついでに、人目を見計らって炊飯器に余っているご飯をこっそり部屋に持って行き、さらにカップラーメンやご飯などを食べて三度目の嘔吐で終了。
●朝ご飯→朝方寝るので食べない
●昼ご飯→お医者さんから「卵を食べなさい」と言われたので、目玉焼きとご飯。その後外へ走りに行くかジムで運動。
●夜ご飯→「今夜こそ吐かない!」と思って、飲みながら豆腐1丁とサラダを2時間かけて食べる。
しかし、どんどん食べたい欲が出てきて、家族が食べていたおかずの余りをたいらげ、インスタントラーメンを作って、炊飯器に残っているご飯も食べる。
吐く回数はトータル3回が基本。
食生活はこんな感じでした。
過食嘔吐が始まった26歳当時の体重は155㎝43㎏。
1年後くらいには38㎏まで落ちました。
旦那さんの家族と同居生活の頃は、過食嘔吐していても体重はみるみる落ちていきました。
たまに会う実家の母に「最近痩せすぎじゃない?」と心配されるほど、見た目もやはり変わったようです。
離婚して実家に戻ってからは、仕事も辞めて療養生活になりました。
なので、夜眠れなくても朝方寝て、夕方近くに起きるという生活スタイルに。
「少しは栄養摂らないと」と、お医者さんやカウンセラーから言われていたので、卵を食べるように意識しました。
”お昼だけは健康的に、卵とご飯茶碗1杯。そして吐かない”を目標に。
でも、そのままでいるのは不安だったので、食べた後は外へ走りに行くか、近所のジムに通って運動をしていました。
夜ご飯の時は相変わらず食べて吐くのを3回ほど繰り返して吐くのが基本でした。
でも、実家に戻ってからのほうが食べる量が増えたと思います。
食べ物がありふれていたし、旦那さんの家族ではなく自分の家族、というのもあって、そこまでコッソリ食べなくてもよくなったからですね。
(過食嘔吐をしているのは最初は家族には隠していましたが)
その結果、体重が増えたかというと、私の場合は特に変化ありませんでした。
「過食時間が長いと、最初に食べたものがどんどん消化されていく」というのを聞いたことがあります。
なので、もしかしたら何回かに分けて吐かず、数時間過食して一気に吐く、という感じだったら、私は太っていたかもしれません。
食べ残しもあまりないように意識はしていましたが、指吐きだったので多少はやっぱり残ったと思います。
太らなかった理由として他に考えられることは、運動です。
毎日外を30分走ったり、1,2時間かけてウォーキング。
雨の日はジムに行ってランニングマシーンで走ったりしていました。
体重を38~39㎏にキープしたかったので、お昼のたった1食吐かないというのすら、太りそうで怖かったんですね。
それを消費するために運動していました。
・・・が!
ある日、くるぶしあたりを疲労骨折してしまいました(笑)
もともと運動嫌いな人間が、いきなり過度に走ったりしたからか、骨がもたなかったようです。
お医者さんには、「走っててこんなところ折れるなんて、きみくらいの年齢ではみたことないね~おばあちゃんならわかるけど」と笑われました。
ちなみに、骨密度は普通でした。
骨粗しょう症ではなかったのですが、折れちゃいました。
それからは走るのはやめました。
その代わりに、当時流行っていたビリー〇ブートキャンプの腹筋プログラムを毎日続けたり。
そんなこんなで、過食嘔吐をして吐き残しもあっただろうけど、運動も過度にしていたからなのか、私の場合は太りませんでした。
試してほしい3つのこと
過食嘔吐歴5年間で克服してから4年ほど経ちます。
今のところ、めちゃくちゃ嫌なことがあったり、かなりストレスがかかった時は、ちょっとだけ過食気味にはなるものの、嘔吐はしていません。
今、あの頃を振り返って「こんなことしておけばよかったなぁ」、「これはしていてよかった」ということを3つお話します。
あくまで私個人が思ったことなので、それでいい効果が出るかははっきりとはわかりませんが、気が向いたら試してみてください。
- 朝、昼ご飯はちゃんと食べる
- 簡単でいいから運動やストレッチをする
- 安心できる場所を見つける
①朝、昼ご飯はちゃんと食べる
過食嘔吐をしている場合、やっぱり栄養が足りなくなってしまいます。
先ほどもお話したように、空腹時に食べたもので一気に血糖値が上がり、インスリンが大量分泌されて糖分が脂肪に蓄積されやすくなります。
過食嘔吐で栄養が足りない状態の時も、その少しの栄養を体にためておこうと必死になるんですね。
それを防ぐためにも、朝ご飯とお昼ご飯はちゃんと食べるといいのかなと思います。
そうは言っても、太るのが怖くて食べるのに抵抗がありますよね。
なので私のおすすめは、”ちゃんと食べる”と言っても、例えばヨーグルトとかサラダとか、ゆで卵とか、ちょっとしたもの。
お味噌汁1杯でもいいです。
もしご飯を食べるなら、白米ではなくて”もち麦”がおすすめ!
私が過食嘔吐をしていた頃はまだもち麦の存在を知らなかったんですが、もち麦ってめちゃくちゃいいんですよ!
白米よりも栄養価が高く、水溶性食物繊維がそこらへんの野菜よりも豊富。
ダイエットするなら白米をやめてもち麦に!というのも、最近テレビでよく話題になっていますよね。
ちなみに食物繊維には、「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2種類があります。
不溶性というのは水に溶けにくいもの、反対に水溶性は水に溶けやすい。
なので、不溶性食物繊維は水分をしっかりとってあげないと便秘になりやすくなる可能性もあります。
その点、水溶性食物繊維は便となって排出されやすいんです。
私も今現在はもち麦生活です。
白米からもち麦に変えてから、便通がかなりよくなりました。
やっぱり水溶性食物繊維が豊富だからですね。
大根おろしなんかも水溶性食物繊維が多いので、「もち麦ご飯+大根おろしなんか最強だな」って思って食べてます(笑)
ちょっと話がそれましたが・・・。
こんな風に、朝ご飯や昼ご飯を食べる時にも、なるべく太りにくそうなものや栄養のあるものを食べれば、そんなに罪悪感がわかないのではないでしょうか?
もしも食べて、「食べたから太ってしまう!」と怖くなったら唱えてほしい魔法の言葉があります。
「大丈夫」
この言葉です。
大丈夫って、言い聞かせてあげてください。
「たったこれだけでは太らないよ、大丈夫」
「栄養がとれたんだから、ちょっとくらい体重が増えても大丈夫」
こんな風に、自分で言い聞かせてあげてください。
摂食障害に陥っている時は、考え方が本当に極端になります。
食べる=太る、という考えしかなくなっていて、食べる=栄養になる、食べる=自然に排泄される、などの考え方が抜け落ちちゃうと思うんです。
私はまさにそうでした。
その極端な考え方が、食べるのを怖くさせているんですよね。
そしてそんな不安や怖さが、余計に過食させてしまう。
なので「大丈夫」と、自分で自分を安心させてあげれるといいのかなと思いました。
②簡単でいいから運動やストレッチをする
やっぱり、体を動かせば自然とエネルギーが消費されます。
なので、「太りたくない」という怖さを少しでも打ち消すには運動はおすすめです。
ただ、過食嘔吐をしている状態だと栄養がしっかりとは摂れていません。
過度な運動をすると、体に負担がかかりすぎることもあります。
(私のように疲労骨折することだってあるかも・・・)
あくまで、「簡単」な運動でいいと思います。
その方が続けやすいですし、体への負担も防げます。
例えばストレッチするだけでも違いますよ!
ストレッチすることによってリンパの流れがよくなると、体の中に溜まっている老廃物も流してくれます。
リンパの流れが悪いと老廃物や余分な脂肪が溜まりやすくなるんです。
なので、運動が嫌い!苦手!という方はストレッチがおすすめです。
③安心できる場所を見つける
摂食障害で苦しんでいる時って、とにかく毎日不安だったな~と思います。
この”不安”って、本当に心に良くない。
逆に”安心”のすごさよ!一気に心に余裕ができます。
「安心って、本当に”心が安らぐ”んだな~」と思いました。
その安心はどうやったら感じられるかは、人によって様々です。
特に摂食障害に陥っている時は、”安心”なんてなかなか感じられないですよね。
だって、毎日が不安だし。
今生きているのも、これから生きていくのも不安。
常に不安を抱えている状態だと思います。
だからこそ、摂食障害という抜け出せないところにはまってしまっているんです。
そんなあなたにも、どこか1ヵ所でもいいから安心できる場所を作ってみませんか?
私は過食嘔吐をしていた頃、ひとりで安心できる場所がありました。
近所の泉?みたいなところなんですけど、湧き水が出ていて、木々に覆われている、まるでそこだけなんだかジブリの世界のような。
木漏れ日がその泉に映って、神秘的で、水の音や木が揺れる音、スーッと吹く風、雲が流れていく様子。
そんなのをひとりでボーッと感じていました。
そこにいる時間や空間が心地よくて、ホッと一息つける場所でした。
毎日毎日過食嘔吐で疲れますよね。
なので、「ホッと一息つける安心できる場所」の存在って大事だと思います。
リラックスすることで自律神経も整えられるのでおすすめですよ。
まとめ
ぶっちゃけ、摂食障害はそう簡単には治りません。
頭の中で、糸がぐちゃぐちゃに絡んでがんじがらめになっている、そんなイメージをしてみてください。
それを早くほどかないと!と焦ると、どんどん絡まって余計にほどきにくくなってしまいます。
だから、早く治そうと気負わず、ゆっくりいきましょう。
ゆっくりゆっくり、大丈夫って言い聞かせながら。